『 続・もう逃れられない 』 by ねずみさん
2008.10.24自分よりも年下の、しかも小柄な少年にいいようにされているという状況に困惑する。
本気で振り払えば逃げられるのかもしれないが、その気力さえも奪われるというか、
逆らってはいけないような雰囲気がこの場を支配する。
臆病だと笑いたければ、笑え。俺は、こいつの逆鱗に触れるのが恐ろしい。「ぁぅ」
無遠慮に少年が俺の首筋に噛みつく。
俺の苦痛の声をも満足げに飲み干し、その上傍若無人に肌を蹂躙していく。「テレビに映るとこは傷つけないでやるから、安心しろ」
なんて傲慢な言い草だ。
見えないところにはいくらでも跡を残してやると宣言しているくせに。
少年の爪が背中を削る。「よせ…っ」
少年、というよりは俺にはすでに悪魔そのものであるこいつは、慣れているのか動きに迷いがない。
我が物顔でベルトを引き抜き、ズボンを剥いで俺を床に転がす。
特に荒々しくされたわけでもないのに、身体が、魂が、俺を弱者に貶める。
内腿を意味深に撫でられても、悲鳴を殺すだけ。「っく」
「反応が初心いな。かわいいぞ、ゾロ」
「…ゃ…」局部を暴かれ、口淫を施されても、俺はなにも出来ずにいた。
身がすくむというのは、真実こういうことなのだ。
圧倒的な力の差。悪夢ならさっさと散ってくれ。
「声を我慢してるトコが、すっげェ、クる」
テメェを喜ばすためじゃねェよ。
先の展開は予想できていた。
芸能界に流布する余計な知識が役立つとは皮肉な話だ。
尻を弄られはじめると、少しでも早く事が済むことばかりを祈っていた。「…ぁ、ぅ…あ、あっ…」
おれに許された抵抗なんて、意識を遮断することくらいだから。
後はどうにでもなれ。完全降伏――フェードアウト。
部屋の空気が倦怠で澱むころ。
密室なのをいいことに、さんざん俺を嬲った暴君がうっとりとささやいた。「やっぱりゾロはきれいだった」
まるで仲のよいカップルが愛を告げあうように唇をついばみ。
「ゾロがちっとでも汚れてたら、もっとめちゃくちゃにしてやるつもりだったんだけど」
残酷に微笑む。
「前に、極道一家の跡取息子の役をやってたことがあるだろ。暴力と薬と女を使わずに、
裏世界をのしあがっていくってヤツ。そんなお行儀のいいヤクザがいるかよって思って観てた」
「あぁ、俺もそう思ってた」
「ゾロならそうだろうな。でも最後には、そういうのもいいかなって。ゾロ、かっこよかったし」
「…ありがとよ」なんとなく、理解した。
コイツは、現実にその配役を与えられた人間なんだろうと。「俺の名前な、モンキー・D・ルフィってんだ。よかったら覚えておいてくれ」
それは、世事に疎い俺でも聞いた覚えのある暴力団の。
「今日の礼と詫びだ」
テナントの鍵を置いて、ルフィが部屋をでていった。
ちくしょう、テメェこそ男前じゃねェかこの野郎。「シャブ漬けにされるより性質が悪いだろうが」
腰の痛みとルフィの存在感は、しばらく俺を悩ますだろう。
そんな中毒。
もうもう!!
さすがねづみさんよね〜〜素敵過ぎて悶えたのは言うまでも無いよね!!
で、
ここまで書いて、ねづみさんの相棒、ひかるこさんに読んで頂いたら
続きを書いて下さったんですよ〜〜〜ひかるこさんが!!
ああああああ!!
ありがとうひかるこさん!!
私、大手柄だよね?!
ねづみさんによって、『極道跡取りルフィ×俳優ゾロ』という設定になりました。
ナイス設定でしょ♪
この二人に続き書いて貰えるなんて・・・・幸せ者だ、私。
豪華、三部作、お楽しみください!!
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