『ストップモーション』  by 水城ひかるこ

 

どうしよう。
ゾロはウソップの恋人なのに。
ウソップは、オレの大切な親友なのに。


あのとき、ウソップに紹介されたウソップの恋人が、まさか「緑の君」だなんて思いもしなかったよ。

オレがずっと憧れていた「緑の君」が、ウソップの恋人だなんて知らなかったよ。

知らなかったけど、ウソップに紹介されたオレ達は間違いなく、互いに運命を感じた。
パチパチと火花が散るみたいな運命を確かに感じたんだ。

ごめん。ごめんウソップ。
オレがお前の信頼を裏切る日が来るだなんて、今でも信じられない。
でも信じてくれ。オレは決して最初から、お前からゾロを奪おうとか考えたりはしなかったことを、
どうかそれだけは真実だから信じてくれ。

あのとき、お前からゾロを恋人と紹介されたそのとき、オレは衝撃で目の前が真っ暗になっちまった。
ゾロが親友のウソップの恋人…。

ずっと遠くから見ていただけの「緑の君」が、ウソップの恋人だったなんて…。

ウソップから、恥ずかしそうに聞いていた全てのことが、「緑の君」とウソップとの話だったなんて。


オレはお前を裏切る気なんか、これっぽっちもなかった。

ただどうしても、どうしても一度だけ、ゾロと二人きりで会って話をしてみたかっただけだったんだ。

それが、それがあんなコトになっちまうだなんて…ごめんウソップ、オレ最低な奴だな。
親友から大切な恋人を奪うような真似しちゃうだなんて。

それはオレ自身が一番嫌悪している。

謝っても許される訳も無いことをしちまった。

ウソップはまだゾロとはキスすらしてないって言ってたよな。

だからオレはこれっきり、一度きりの過ちとしてゾロのことはなかったことにして諦めるつもりだったんだ。

でも出来なかったんだ!!

苦しくて切なくて、オレはどうしてもゾロを忘れることが出来なかったんだ。

許されないって知ってる。許される訳も無い。

絶交されても文句は言え無い。

だけどだけど!!

…苦しいんだ。
悲しいんだ。

ウソップ、お前も大好きなのに!

 

 



このお話、私が書いた「a promise」で妄想していただいたものです。
うん、うちのゾロウソとは違うんですけど、私はすごく切なくて好きだったのでいただいちゃいました!!
ひかるこさんは、人様のお話と違う妄想なんてって謝っておられましたけど、人の数だけ妄想あっていいと思うのよ。
こんな話もありだなって思っちゃったので、いいんだよ!ひかるこさん!!
ゾロ編もありですので、読んで下さいね!!

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2008.07.02

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