『抱き締めて』

 

ゾロが後ろから俺を抱き締める。


「…ルフィ…」
耳元で囁くゾロの声に、
一気に身体のヴォルテージが上がる。


「…ルフィ、ルフィ…」


ゾロは何度も俺の名前を呼び、それから左頬の傷にキスをした。


「ルフィの身体にある唯一の傷をつけたのが、俺じゃねぇのが悔しい。」
何度も何度も傷跡に口づけ、傷に沿って舌を這わせ、それでも足りなくて甘噛みする。


馬鹿だなぁ、ゾロは。
まだ気付かないのか。
この傷に触れていいのはお前だけだってことに。
それに、傷以上に俺をがんじがらめに捕えて離さないゾロの方が、ずっと罪になると思わねぇのか?
その代償は半端じゃねぇ、でけぇぞ?


クスクス笑う俺に、不思議そうな顔をして、それでもキスをし続けるゾロ。
気付いてねぇなら教えてやんねぇ。
自分で気付けよ。
そん時になって、離してくれっつっても、離してやんねぇからな。


そんなことを思いながら、ゾロの唇に唇を寄せた。



これはですね、同僚のNちゃんからお題をいただいて書いたものです。
そのお題は何だったかと言いますと、
「後ろから抱き締めて頬にキス」
というものでした。
・・・なんつうか、妄想しまくりましたわ(笑)


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